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執筆者の写真神戸市役所センター合唱団

沖縄から平和の思いを 2022年8月20日〜23日・混声合唱組曲沖縄は叫ぶ沖縄公演とうたごえ第5次沖縄行動

米占領から復帰50年。辺野古新基地反対闘争が続く沖縄で、混声合唱組曲「沖縄は叫ぶ」沖縄初演が行われました。この曲は、沖縄の詩人芝憲子さんの詩に、池辺晋一郎先生が作曲された曲で、沖縄と神戸が委嘱した者です。本来なら2年前に沖縄での初演が計画されていましたが、コロナ禍で、昨年神戸で初演し、この夏、やっと沖縄での初演が実現したものです。

この「沖縄は叫ぶ」の初演と併せて、うたごえ第5次沖縄行動として、全国からも沖縄にきて、ともにこのコンサートで歌い、学習会で学び、そして 大阪のちぱりよ〜沖縄合唱団を中心に 辺野古新基地のすわりこみと抗議船への乗船が行われました。

 神戸からの参加者は当初21名の予定でしたが、体調不良、家庭の事情などで最終的には18名の参加となりましたが団員の他にも、5名の市民団員と応援団1人の参加でした。

  神戸空港から 到着したメンバーは、15時からのてだこホールでの「沖縄は叫ぶ」のリハーサルと、前泊博盛沖縄国際大学大学院教授の「玉城県政の継続発展めざし、核も基地もない平和の花咲く沖縄に」という講演会に別れて参加しました。この講演の内容は、かわら版にて紹介しますが、多くの資料を使って、眼にも見え、ユーモアも交えてのお話しでした。

17時終了後は、「全国うたごえ合同合唱団」で歌う♪池辺先生作曲の憲法を歌った♪こわしてはいけない 安広真理作曲の♪たいせつなことそして青年中心に歌う♪HEIwAの鐘の練習を行い、その夜は沖縄料理に舌つづみを打ちました。

翌日21日は本番。午前中のリハーサルが終わり、13時には、てだこホールにお客様が入場。暑いなかでしたが、約800名のお客様で埋まり、地元沖縄の合唱団の合唱や地元バリトン歌手の山田健先生の独唱、そしてちばりよー沖縄合唱団の演奏、全国うたごえ合同合唱団の3曲の演奏と続きました。休憩を挟んで、♪沖縄は叫ぶの作詞者芝憲子さんと作曲者池辺晋一郎先生のスペシャルトーク。今だから話せる秘話も聞け、この曲を深めるための貴重な話でした。そして、いよいよ混声合唱組曲沖縄は叫ぶの演奏となりました。沖縄と神戸ら参加したメンバー約100での演奏となりました。2章を過ぎたころから、章をうたう度に拍手が起こり、やはり沖縄の事を歌った曲だけに、沖縄の方の心により深く届いたと言えるでしょう。

演奏会終了後、全国の仲間とロビーで簡単に交流をし、♪沖縄は叫ぶの初演を無事終えることができました。

22日は対馬丸慰霊祭の日。コロナ禍になってから、対馬丸記念館の職員の方で慰霊祭を執り行っているとの事で、私たちは慰霊祭終了後、小桜の塔で池辺晋一郎先生と共に焼香だけさせて頂き、そのあと、対馬丸記念館に行き、対馬丸に乗った子どもたちのすし詰め状態だった船内の様子や本土に行けるという期待する子どもたちの思いを知るにつけても、子どもたちの苦しみや無念さに心がつぶされそうになります。

 この慰霊祭に来るまでに瀬長亀次郎の人生を伝える不屈館に足を運んだメンバーも多く、彼の不屈の人生を通して沖縄の歴史を知り、今の基地問題ともからめ、より深く沖縄を知ることができました。

 午後からは首里城に足を運び、修復されつつある首里城を見学し、地元や全国の方々の首里城復興に寄せる熱い想いを感じました。前田さんは単独で、ひめゆりの塔まで行かれています。

最終日、23日午前中に残っていたメンバーのうち、何人かで「旧海軍司令部壕」に行きました。何度か沖縄を訪れていますが、その存在を恥ずかしながら知らず、今回はタクシーの運転手さんに教えてもらいました。地下に張り巡らされた通路には手りゅう弾跡が残り、戦争の爪痕がたくさん残されていました。

こうして過ごした沖縄公演とうたごえ第5次沖縄行動の旅も、参加者の心に

感動を残して

無事終わりました。

          文責樋口玲子

【参加者の感想】

「沖縄は叫ぶ」の中で4章の「辺野古あなたのぶんも」は沖縄の人たちの優しさが溢れていて一番好きです。今回「行きたくても行けない人」「その日行けない人」のぶんも思いを込めて歌いました。会場の人達と合唱している人達がひとつになり興奮と感動に包まれました。芝憲子さんとも話す事ができました。小柄で物静かな芝さんの中に、みなぎる力強い沖縄への思いがある事にあらためて驚きました。4日目に行った「旧海軍司令部壕」は想像を絶する所でした。最後の戦場になった時、鍬やつるはしを使い全て人の手で掘られた豪です。地下20mのところに蟻の巣のように通路が張り巡らされています。司令官室、作戦室があり幕僚室には手榴弾で自決した時の破片のあとがありました。

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